CAN FD通信とは
CAN FD(CAN with Flexible Data-Rate)概要
CAN FD(CAN with Flexible Data-Rate)通信とは、従来のCAN通信仕様を拡張した通信仕様です。
CAN FD通信は、CAN通信に比べて、大量のデータを高速で送受信することが可能になります。
データフィールドは最大64バイトに拡張され、通信ボーレートを1Mbps以上に高速化することが可能です。
CAN FDのデータフレームは、従来CANと同等のフィールド構成となっています。
CAN FD Frame Format
従来のCAN通信では、データサイズは0~8byteまでのデータフィールドであるのに対して、CAN FD通信では、0~8,12,16,20,24,32,48,64byteのデータを送ることが可能になります。コントロールフィールドには、下記の3つのビットが追加されました。
- FDF(FD Format):CANとCAN FDを区別するためのビット
- BRS(Bit Rate Switch):ビットレートを変更するか判断するビット
- ESI(Error State Indicator):ノードの状態を示すビット
CAN FD通信はフレームの全領域が高速化されるわけではありません。フィールドの中のBRSがレセシブの場合、BRS以降のビットからCRCまでをハイビットレート化することで高速伝送を実現しています。
CAN通信に馴染みがあれば、CAN FD通信仕様の理解もしやすく、今後注目の車載通信プロトコルとなります。
CAN FD通信プロトコルの詳細につきましては、以下のリンクボタンからご覧下さい。
CAN FD通信アナライザ
MicroPeckerX CAN FDアナライザ《S810-MX-FD1》
CAN FD通信モニタ・ノードシミュレーション機能を備えたCAN FDアナライザです。
シグナル設定や、物理値によるモニタリング、グラフ表示が可能、ログ解析機能を使用したゲートウェイ解析にも対応。
CAN/CAN FD 2ch対応、最大8chまでの同時モニタリングが可能です。
詳しくは、MicroPeckerX CAN FDアナライザ《S810-MX-FD1》製品情報をご覧ください。
CAN-CAN FDプロトコル変換ゲートウェイツール
MicroPeckerX InstaGW《S810-MX-GW1》
MicroPeckerX InstaGWは、CAN通信とCAN FD通信をつなぐプロトコル変換ゲートウェイツールです。
CAN通信バスとCAN FD通信バスの間にMicroPeckerX InstaGWをつなぐことで、MicroPeckerX InstaGWがCAN通信とCAN FD通信を橋渡しします。
ゲートウェイするフレーム設定はExcelベースの簡単設定。MicroPeckerX InstaGWを介して、任意のフレームをプロトコル変換して送受信することができます。
詳しくは、MicroPeckerX InstaGW製品情報をご覧ください。
CAN FD通信ソフトウェアソリューション
CioRy 通信ミドルCAN FDパッケージ
CioRy通信ミドルCAN FDパッケージは、ルネサスエレクトロニクス製RH850/F1Kマイコンに対応した車載ECU向けに使用可能な組込み用CAN FD通信ソフトウェアです。
CAN FDドライバ、COM、NM(Network Management)を搭載しており、CAN FD通信を使った高品質な組込みアプリケーションを短期間で開発することが可能です。
詳しくは、CAN FD通信ソフトウェア《CioRy 通信ミドルCAN FDパッケージ》 製品情報をご覧ください。
CAN FD通信ハードウェアソリューション
CAN FD評価ボード《S810-TPF-FD121》
次世代車載LAN通信規格のCAN FD通信の評価に最適化した評価ボードです。
マイコン部およびCAN FDトランシーバ部は、取り替えが可能なDaughter Board構成になっており、様々なデバイスの試用に柔軟な対応が可能です。
車載ECU及び産業向けにCAN FD、CAN、LINの通信評価が可能なインターフェースを搭載しています。
ルネサスエレクトロニクス製RH850/F1K(176Pin)マイコンに対応しています。
詳しくは、CAN FD評価ボード《S810-TPF-FD121》 製品情報をご覧ください。
RH850-F1K評価ボード《S810-CLG5-F1K》
ルネサスエレクトロニクス製RH850/F1K(100Pin)マイコンの評価に最適化したマイコン評価ボードです。
CAN FD(CAN)、LINの通信インターフェースのマイコン割り当てチャンネルをジャンパで切替え可能の他、RH850/F1Kマイコンの全ピンをスルーホールで引き出しており、柔軟性の高い基板構成を構築できます。
波形の観測や、お客様の環境により近い構成でのマイコン評価が可能な評価ボードです。
詳しくは、RH850-F1K評価ボード《S810-CLG5-F1K》 製品情報をご覧ください。